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梅雨の合間に自転車のカーボンフレーム補修。

自称ホワイト?オートバイカスタム外装屋がお送りする案件。


やはりブラックはダメだね、まるで詐欺師だもん。。。

色の黒は好きだけどさ・・・。






リアディレイラーが干渉して破損した部分を補修します。

フレームだけにバラシて頂くのが作業の秘訣。

ワタシは自転車屋じゃないのでうれしいマナーです。


いやしかし軽いフレームだね。。。





見て触ればわかる「繊維の破断状態」いわゆるグズグズ。

コレはカーボン製品における高剛性製品の宿命ですから仕方ない・・・。

衝撃=破損だからね。





まずは準備として塗装を剥離して現状確認。

赤〇の部分がグズグズな場所。

カウル類の補修ならば一切喝采取っ払ってしまいますが

今回の場合、細いパイプ状なのでグズってる場所はそのままに

まずは補修土台の下地を整形してから本修正する事になります。


今回の補修手法は「バキューム吸引方式」で行うので

吸引時の外部エアー侵入を遮断する事が重要でゴザイマス。。。






カーボンクロスを一枚、患部を覆えるサイズ程度を張り込みます。

まずは下地としてきちんと圧着させないと意味がない。

使用する樹脂はカーボン専用のエポキシ樹脂。

ハンドレイアップ対応だけど硬化には温度管理が必要。



ちなみにポエステル樹脂とは性格が違うので補修方法も違う。

エポキシは「小難しく割高」で、ポリは「安価で手軽」。

樹脂の単価は10倍程度の差がある。

もちろんエポキシの方が高価。

共通なのは作業が面倒って事かな?。







使用するエポキシは低粘度の為、型馴染みが若干悪い。

なので拘束プレイに使ってるPEテープを巻き付けて強制形状。

ここまで樹脂撹拌から5分以内で行います。






で、あらかじめ作って置いた完成度の高い乾燥室へ移動。

強制温風乾燥開始です。。。


まぁ、なんてこたないワクワク段ボールと温風ヒーターね。

温度管理しながら断続的にヒーターのスイッチオンオフで対応。






一時間程度の温風管理で常温戻し。

その後12時間程度後養生したらテープ剥がして補修場所の確認。

うんうん、1プライだけど立派に土台完成してます。

この後、追加でクロスを張り込む事で強度を稼ぎますが

同じ場所に張り込むDIY製法だとダンゴモッコリ仕様になるので

そこは少しだけ見栄え良く頑張ってみたいと思います。。。




 

カーボンクロスの端材を利用して行うもう一つの下準備。

温度湿度等の状況を踏まえてのテストピース制作。

作業条件出しを正確にする事で失敗を回避する為ね。


遠近法でデラでっかく見えるけど左手で持ちながら、だからね。


次回は強度出し補修と仕上げ作業でお会いしましょう。。。
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